ケアの目的
コンタクトレンズを装着していると、タンパク質や脂質、カルシウムといった目からの分泌物、また、手や指の汚れ、化粧品、空気中のゴミというような外部からの汚れなどが付着します。
これを放置しておくと、レンズが曇って見えにくくなったり、眼障害の原因となってしまいます。
自分の大切な目を守って、安全で快適に使用するためにも適切なケアをすることが大事です。
すべてのコンタクトレンズの基本ケアは、「洗浄」「すすぎ」「保存」の3段階です。
特に「洗浄」ですが、ハードもソフトも汚れを落とすには「こすり洗い」が不可欠です。これによって、目からの分泌物や外部からの汚れを落とし、表面についている微生物も減らすことが可能です。丁寧にこすり洗いをすることは、最も効果的な洗浄方法なのです。
また、これらのケアをする際には、「コンタクトレンズや目を傷付けないよう、爪を短く滑らかに整えておく」「取り扱い前には石鹸で手を洗い、コンタクトに汚れが付かないようにする」「落としても、見つけやすいところで取り扱うこと」などに気をつける必要があります。
ハードコンタクトレンズのケア方法
ハードコンタクトレンズのケアには、「つけおき洗浄」と「こすり洗い」の2通りがあります。
■「つけおき洗浄」には、1剤の液で「洗浄・たんぱく質除去・保存」が可能な酵素洗浄保存液を使用するワンボトルタイプと、酵素洗浄液と保存液、2種類の液を使用するタイプがあります。
手順?石けんで手を洗い、コンタクトレンズを取り外します。
手順?レンズケースにそれぞれ左右を間違えないように取り付け、液を入れ浸します。
手順?決められた時間まで保存します。
■「こすり洗い」には、コンタクトレンズの種類によって研磨剤を配合しているクリーナー、または配合していないタイプのものを選びます。
手順?石けんで手を洗い、コンタクトレンズを取り外します。
手順?手のひらにコンタクトレンズを内側に向けて乗せ、洗浄クリーナーを4〜5適落とし、指先の腹の部分を使って両面を軽くこするように約10秒洗います。
手順?水道水またはぬるま湯で、しっかりとすすぎ、保存液を入れたレンズケースに入れて保存します。
いずれの場合も、装着する時には、ケースから取り出したコンタクトレンズを指先で軽くこすりながら水道水またはぬるま湯ですすいだ後、装着します。
コンタクトレンズの汚れの度合いには個人差があります。「つけおき洗浄」だけでは、たんぱく質と脂質しか落とさないので、洗浄効果としては「こすり洗い」よりも劣ります。
そうすると、コンタクトレンズの劣化が早まったり、目にトラブルを起こす可能性があるので、専用の洗浄液で「こすり洗い」をするほうがより効果的です。
ソフトコンタクトレンズのケア方法
ソフトコンタクトレンズのケアには、洗浄・すすぎ・保存の他に「消毒」という手順が加わります。
ソフトコンタクトレンズには水分を含んだ素材を使用しているため、雑菌や微生物が繁殖しやすく、消毒を怠ると、眼障害の原因になることがあります。
■従来型のコンタクトレンズ(約1年〜1年半の長期使用レンズ)、1日や2週間で交換する使い捨てタイプのコンタクトレンズなど、種類によってケア方法が違います。使用するケア用品も、MPS(マルチパーパスソリューション)という1つの液で「洗浄・すすぎ・消毒・保存」が可能なワンボトルタイプと、保存液に専用の消毒剤を入れるタイプとがあります。
手順?石けんで手を洗い、コンタクトレンズを取り外します。
手順?手のひらにコンタクトレンズを乗せ、洗浄液、またはMPSを数滴落とし、指先の腹の部分を使って同じ方向に約10秒ほど、軽くこするように洗います。表側が終わったら、レンズを裏に向け、同じように洗います。
手順?保存液、またはMPSでしっかりすすぎます。(この際、水道水で洗ってはいけません)
手順?
(使い捨てタイプの場合)コンタクトレンズを保存液が十分入ったレンズケースに入れ、決められた時間まで保存すれば消毒も完了です。装着時には、新しい保存液ですすぐ必要はなく、取り出したレンズをそのまま使用できます。
(従来型タイプの場合)レンズケースに保存液、またはMPSを満たし、それぞれ専用のタンパク質除去剤を混ぜ、すすいだコンタクトレンズを入れます。指定の時間が過ぎれば消毒・タンパク質除去が完了なので、保存液でしっかりすすいでから装着できます。
MPS(『レニュー』『オプティフリー』など)を使用する場合は、タンパク質除去を必要としない使い捨てタイプのコンタクトレンズ向きです。
2週間使い捨てタイプは、タンパク質が蓄積される前に交換するので、タンパク質除去をする必要はありません。
1日使い捨てタイプは、毎日新しいレンズと交換するのでケアの必要はありませんが、耐久性はないので、洗浄しても再使用できません。期限を守らず使い続けると目のトラブルや眼障害の原因となります。